6月30日土曜日、岩崎夏海クリエイター塾の3回目に参加してきた。この日は前2回とはだいぶ趣の違う内容となり、衝撃的だった。

ちょっとやりにくいのだけれど、まとめと感想を。

岩崎夏海先生の個人的事情

1回目と2回目はこの塾の目的であったり、社会の読み解き方、論理的思考、コンテンツの分析といった事柄がテーマだった。しかし今回はまるで違う内容だった。

私はてっきり、数日前に殺害されたHagex氏と犯人の低脳先生のお話がメインになるかと予想していた。たしかに、あとの方ではこの事件の話も出たのだが、メインは岩崎先生の個人的な話であった。

内容はというと、家庭と仕事のこと。具体的なことは何ひとつ書けない。釘を刺されたわけではないけど、とてもインターネットで不特定多数には公開できない話だ。

なのでできるだけ抽象化して書くけれど、岩崎先生はいま大きな変化に直面している。家庭と仕事の両面で。それにどう対処するのか、塾生でありファンの自分としては非常に——不謹慎な言い方だけれど——楽しみである。

ブロガーとアフィリエイター

殺害されたHagex氏はブロガーだった。炎上について詳しかったという。私は全然詳しくないのだが、「はてな界隈」にいた人だったとか。本当によく知らないのだが、はてなブログではいろんな人がそれぞれの意見を書いて、コメントし会ったり、喧嘩したり、ときに炎上したりという文化があるらしい。

Hagex氏は、これからは本名と顔を出してやっていこうという、そういう時期にあったようだ。

だが、「ブロガーとして生きて行く」というのが私にはよく分からない。イケダハヤトとかはあちゅうは、名前くらいは知っているけれど、なんだか正体をつかめていない。どうマネタイズしてるのかも知らない。「釣り」や「炎上」というのも、何のためにやるのか分かっていない。

というより、「ネットで稼ぐ」ということでいえば、アフィリエイトで十分だし、アフィリなら自分のキャラを作らずとも、有名にならずとも稼げる。なぜわざわざ「ブロガー」になるのか、そこが分からない。

おそらくだが、ブロガーは人気商売の側面が強い。YouTuberに近い存在だ。だが、アフィリエイターはだいぶ違う。基本的に、自分のキャラは出さないし、「面白いテキスト」や「鋭い論考」なんかも書かない。ただ、検索ユーザーに向けて「役に立つ情報」を提供するだけだ。

私としては、それで十分だと感じている。

「面白いもの」は、一定程度楽しむと飽きる。世の中にも、飽きられてしまう。しかし、「役に立つもの」は飽きない。飽きる飽きないではなく、必要ならずっと重宝がられるものだ。色褪せない。

授業内容とは離れてしまうが、もし自分がYouTubeをやるとしたら、いわゆるYouTuber的な「面白い」コンテンツではなく、ひたすら「役に立つ」動画コンテンツを作りたいと思っている。掃除や料理のコツとか、運転の仕方とか、椅子の組み立てかたとか。こっちの路線で考えればまだまだブルーオーシャンはあるんじゃないかと思う。

『犬ヶ島』の分析

後半はいつも通り、課題となっていた作品についての発表をしていった。今回はウェス・アンダーソン監督の『犬ヶ島』から元ネタを発見してくるというもの。主に、黒澤明監督の作品から元ネタを探すのが課題だった。

私は課題として指定された映画をおおむねすべて視聴し、それから『犬ヶ島』自体も2回観た。発表でしゃべったのは以下の3点だ。

  • 「縦の構図」と言われる黒澤明の撮影方法(人物を奥と手前に配置する)が使われていた
  • アタリ少年と犬たちの移動のシーンはスーファミ時代の横スクロールアクションを模している
  • ラーメン屋とネオンの場面は小津安二郎の『秋刀魚の味』から取っている

この3点を指摘した。

思ったほど黒澤映画の影響は分からなかったし、監督本人が語っている宮崎駿や本多猪四郎からの影響というのもほぼ見抜けず、若干悔しかった。まだまだ知識不足、眼力不足だ。

ただ、2点目の横スクロールの指摘はわれながらよかったと思う。たとえばスーパードンキーコングでは(1)奥のほぼ動かない背景、(2)その手前の少し動く背景、(3)キャラクターが移動する平面という、3つのレイヤーが存在しているのだが、『犬ヶ島』でもこの3層構造が使われていた。それぞれの層が違ったスピードで動くことで、広い空間を移動しているという効果が出せるのだ。

この点については他の発表者の方から「ハッとさせられた」との感想をもらうこともできた。

ソツなくこなすのはいいことか?

この日は参加者が6人のみだったので、授業後の懇親会もいつもよりアットホームな感じだった。私は岩崎先生の真ん前に陣取り、話を聞くことができた。

ただしこの日は朝7時前に起床し、午前中はアクエリアの冒険のミーティングに参加していたし、夕方には少し疲れていて頭がはっきりしなかったのだけれど、それでも印象に残ったのは「ソツなくこなすのがいいこととは限らない」という話だった。

場面場面でソツなくなんでもこなすと、短期的には成功する。うまくいく。しかし、長い目で見るとそれが失敗に繋がることもある。逆に、その場その場で失敗したとしても、長い目で見れば成功するということもあり、こっちの方がいい。

27歳からの4、5年間は失敗続きだった。背中を怪我し、公務員試験に落ち、就活に失敗し、新人賞に落選し、就職先の塾でうまくいかずにすぐ退職し、実家に戻り、新人賞に落ちた。けれど、これも長い目で見れば、成功へと繋がっている可能性もある。逆に、公務員になれていたら、長期的には失敗していた可能性もある。

結局のところ判断の付かないところだけれど、そう考えればいくらか楽になるというものだ。

次回の課題はスタンリー・キューブリック作品

今回出された課題はこちら。

  • シャイニング
  • フルメタル・ジャケット
  • 2001年宇宙の旅

どれも1度は観たことのある作品だ。けど、また1回ずつくらいは見直しておこう。

といっても、次の塾の開催日はアフィリエイト関係の用事があり、出席できない。非常に残念である。次は8月となるが、それまでまた映画の勉強もしておこう。