小説の新人賞には、大きく分けて3種類あります。

  • 純文学系の賞
  • エンターテイメント(大衆小説)系の賞
  • ライトノベルの賞

他にもミステリーやホラー、恋愛など、ジャンル別となっている新人賞もありますが、それらは除外。広くエンタメ小説全般を受け付けている新人賞をまとめてみました。2018年10月現在の情報です。

エンターテイメント小説新人賞まとめ

本のサナギ賞(Discover21)

〆切 1月中旬 枚数 200-500枚
賞金  50万 応募総数 約250

2014年開始。書店員が選考に参加。「どんでん返しエンタメ小説」とあるため、予想を裏切るラストにする必要あり。

小説すばる新人賞(集英社)

〆切 3月末 枚数 200-500枚
賞金 200万 応募総数 約1,300

エンタメ系では最高峰の賞。有名作家を多数輩出。2次通過以上で編集部から誌上でアドバイスをもらえることがある。以前は応募すると「受領はがき」をもらえたが、現在は廃止。

ポプラ社小説新人賞(ポプラ社)

〆切 6月末 枚数 200-500枚
賞金 200万 応募総数 約700

ライトでポップな青春ものが多い印象。最終まで編集部が選ぶ。

小説現代長編新人賞(講談社)

〆切 7月末 枚数 250-500枚
賞金 300万 応募総数 約1,000

1次選考を通過するとWEB上で講評してもらえる。賞金額はエンタメ系新人賞としては最高額。受賞したら、締め切り翌年の5月に刊行される(予定)。WEBからの応募可。

野性時代フロンティア文学賞(角川書店)

〆切 8月末 枚数 200-400枚
賞金 100万 応募総数 約550

規模が大きい割に一次通過率が高い。以前は1,000本近い応募があったが、2016年、2017年と「受賞作なし」が続いたためか、2018年は応募数565本にとどまった。

松本清張賞(日本文学振興会)

〆切 10月末 枚数 300-600枚
賞金 500万 応募総数 約700

推理・時代小説に限らず、あらゆるジャンルを受け付けている。読者の年齢層が高めの硬派な作品が受賞している印象。

暮らしの小説大賞(産業編集センター出版部)

〆切 10月末 枚数 200-500枚(8万-20万字)
賞金 100万 応募総数 約700

2013年から開始。以前は「暮らし=衣食住のいずれか」をテーマとした作品を募集していたが、2017年からジャンル・テーマ不問となった。賞金も、以前はなかったが100万円になった。

角川春樹小説賞(角川春樹事務所)

〆切 11月中 枚数 300-550枚
賞金 100万 応募総数 約400

2000年で一度休止となったが、2011年に募集を再開し、その後は継続している。

メフィスト賞(講談社)

〆切 随時募集 枚数 40字40行で85-180枚
賞金 なし 応募総数 毎月40ほど

どんなジャンルでも可。応募された作品はすべて編集者が読む、持ち込みに近い賞。2014年あたりにリニューアルされ、枚数制限が設けられた。

ボイルドエッグズ新人賞(ボイルドエッグズ)

〆切 年1-2回の不定期 枚数 200-500枚
賞金 なし 応募総数 約40

出版エージェントの村上氏が一人で選ぶ。応募には登録料7,000円が必要。受賞作は競争入札の末、落札されれば出版。

注意!

上の情報はあくまで目安ですので、応募を検討している方は必ず公式発表の応募要項を確認するようにしてください。

ここ数年でのエンタメ系新人賞の変化

3年ぶりくらいにエンターテイメント小説新人賞をまとめてみたのですが、思いのほか多くの変化がありました。とりわけ次の2点は顕著です。

  • 〆切時期の変化
  • WEB応募可の増加

〆切は以前はもっと特定の月に集中していた気がしますが、ごらんのように、各社がかなりばらけています。「〇〇賞は×月末までだったよな」と思い込んでいると機を逃してしまうかもしれないので、注意が必要です。

また、WEB応募を受け付けている賞も増えました。中には応募用フォーマットをサイトで提供しているところもあります。

廃止・休止中のエンタメ系新人賞

新人賞は数十年にわたって毎年募集されているものもありますが、気がつけば消滅しているものも多数あります。

  • 新潮エンターテインメント大賞(2012年まで)
  • ゴールデン・エレファント賞(2013年まで)
  • 日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞(2014年まで)
  • 小学館文庫小説賞(2016年まで?)

公式には「廃止」とも「休止」とも発表されないことも多く、応募者としては混乱させられることもしばしばです。

まとめ

最近はジャンル・テーマをかなり狭くしぼった賞がよく創設されていますが、従来型のエンターテイメント全般の賞もまだまだ広く募集中です。〆切がほどよく分散されているため、以前より応募者にとっては選びやすく、都合がいい状態になっているでしょう。

ただ、〆切や賞金、その他さまざまな条件は年によっても異なりますので、応募する前にはかならずその年の公式発表による応募要項を確認するようにしてください。

Kindle本の拙著宣伝

小説すばる新人賞2次選考通過作品を大幅に改稿したもの。非モテの大学生とそこへ転がり込んだ少女の幽霊が織りなす青春ユーモア小説となっております。笑いながらちょこっと哲学史のことを学びたい人にもオススメ。

野性時代フロンティア文学賞で1次選考を通過したもの。女子大生と大学教授がエレベーターで地下の異世界へと迷いこみ放浪する話。ある一夜に見た夢の話をもとにした長編小説です。