アフィリエイトはしばしば、怪しいとか胡散臭いなどと言われます。なんだか詐欺っぽい。悪いことをして稼いでいる。そんなイメージがどこかにある。

これに対しては「そんなことない!」と全否定したいのですが、しかし、業界の中を見渡すとかならずしも完全には否定しきれない部分があります。

というわけで、今回はアフィリエイトにおける道徳のお話。

アフィリエイトは詐欺なのか?

まず確認しておきますと、アフィリエイト自体は詐欺でも何でもありません。きわめてまっとうなビジネスです。

広告主がASPという仲介業者を通し、一般のアフィリエイターがネットユーザーに商品・サービスを紹介する。テレビ通販と似たようなものです。

今ではセブンイレブン、POLA、三越伊勢丹、小林製薬など、名だたる一流企業も参入している業界です。仕組み自体、何の問題もありません。。

しかし、何の資格もない人が、思いついたその日からスタートできるのがアフィリエイトの特徴です。本人確認さえなしでASPに登録でき、多くの案件が「審査なし」で広告を貼れてしまう現状、変な人も混じっているのが現実です。

また、悪意はなくとも、気づけばちょっとおかしな方向に行ってしまいがちなのも事実。

アフィリエイトでの違法行為

アフィリエイトでは、いくつか気をつけるべき法律があります。たとえばこちら。

  • 著作権法
  • 薬機法
  • 景品表示法

他の人の記事や書籍の内容をまるまるコピペしたらだめだし、画像もフリー素材以外は勝手に使っちゃいけません。

いくらよさそうなサプリだからって、「これを飲めばガンが治る」「1週間で5kg痩せる」「身長が20cm伸びる」とか書いたらいけません。

こうした部分はある程度みんな気をつけています。初心者ですと知らずに破ってしまうこともありますが、少し経験を積んでいけば、「これはOK」「これはNG」というラインがだんだん見えてくる。

法律というラインが見えていれば、比較的、しくじることは少ないと思います。問題は、それがあやふやになるときです。

コピーライティングと嘘吐きの境界

ここが非常に難しい。

売るために、読む側の心情を刺激する。心を動かし、購買へと誘う。これを、コピーライティングと言います。アフィリエイターはこの技術を駆使し、記事を書いているのです。

訪問者の気持ちに共感し、その商品を使ったときのベネフィットを提示し、「これを買えば明るい未来が待っている」「あなたの悩みがすっきり解消する」と思わせる。これがコピーライティング。

だけど、これが行き過ぎるとどうなるか? 嘘つきになるのです。

たとえば、女性向けのコスメやサプリを紹介するとき、男なのに女性のふりをする。使ってもないのに使ったことにする。なんなら、使って悩みが解消したかのように言う。あるいは口コミを捏造する。

こうなると、さすがに道徳に反するものとなってきます。

噓吐きは泥棒の始まり。

こんな言葉がありますが、嘘を書いて報酬をせしめるなんてことになれば、もはや泥棒そのものです。始まりとかじゃなくて、即、イミディエイトリーに、泥棒です。

たしかに、広告主もそこまでいちいちサイトをチェックしてないし、Googleは簡単な嘘さえ見破れません。なので、やっちゃえる環境は整っている。公共広告機構も、ウェブサイトまではカバーしてくれておりません。

どこからが嘘? 境界線は曖昧だ

けど、アフィリエイトサイトを広告と捉えたとき、どこからが嘘となるのでしょう? これはなかなか、難しい問題です。

というのも、広告というのはだいたいにおいて、多少の嘘を含んでいるものです。テレビCMをごらんなさい。さもシャンプーで変わったかのように、外国美女のCGの髪の毛がサラサラと流れている。男が一包の粉薬を飲んだら、次のカットで風邪が治っている。霧吹きでシュッと香り水をまいたら、ソファやカーペットに潜む雑菌が死んでゆく。

あるいは通販番組で、時代遅れになった電子辞書をさもすごいハイテクマシンのように紹介している。野菜をスタジオにたくさん並べて、それが全部入ってるかのように緑色の粉を宣伝している。

CMだって通販番組だって、嘘といえば嘘でしょう。少なくとも、大げさな表現ではある。

しかし、それらは社会通念上、許されています。「こんなもんだよな」と、みんな思っている。だから、OKになっている。

境界線は曖昧ですが、野菜と果物が違うものだと認識されているように、コピーライティングと嘘もまた、区別はされています。

道徳を破ると弱くなる

嘘を書けば、アフィリエイトで報酬を得るのは楽になります。都合のいい口コミを捏造し、架空のレビュー記事をでっち上げれば、稼ぎやすくなるでしょう。それだけで大金ゲットとはいかないでしょうが、だいぶ有利にはなる。

しかし、ここには2つの落とし穴が待ち構えています。

第一の落とし穴は、違法行為に足を踏み入れてしまうこと。先ほど、違法行為についても書きましたが、道徳に反することをしていると、やがて感覚が麻痺し、気づけば違法行為に手を染めているということになりかねない。

もともと境界線が曖昧ですから、嘘を平然と書くようになると、グレーなところから簡単にブラックな領域に転落してしまうでしょう。

第二に、精神的な弱さが生まれる。

道徳に反することをすると、まともな人間であれば、良心に疚しさを覚えるものです。この疚しさが大敵で、これが溜まってくると、いろんな弊害が出てくる。

稼いだとしても、虚しくなるかもしれません。嘘で稼ぐのなんて、極論すればオレオレ詐欺みたいなものですから、そんなに嬉しくもないでしょう。あるいは、意識レベルでは自分を納得させていても、無意識に溜まった疚しさが、思わぬ失敗を招くかもしれない。しくじりというのは、そうやって起きる。

道徳を破ることには、結局のところ、メリットがありません。

ブラックSEOは道徳に反するか?

ここで一つ質問。いわゆるブラックハットSEOは、道徳に反するものでしょうか?

ブラックSEOとは、自作自演の被リンクを送るなどして、いわばGoogleを騙すことでサイト順位を上げるという手法。これはいけないことなのか?

法律的には何の問題もありません。ここは異論のないところでしょう。けど、Googleを騙していいのか? これは、ひいては検索ユーザーを騙すことにはならないか?

ここはたぶん、議論百出。

「ビジネスなんだから目立つところにサイトを押し上げようとするのは当然」
「Googleを欺こうとしてる時点で褒められたものではない」
「自分のサイトを見てもらうためにはブラック手法も必須」
「SEOのせいで本当にいいサイトが埋もれてしまってるのは問題」

さまざまな意見があるでしょう。

けれど、私的に問題だと思うのは、ブラックSEOがさまざまな反道徳的な問題を呼び込んでしまうこと。

何度かブラックSEOをやろうと思ったことがあるのですが、たとえばサーバー分散をどうしようかと考えてるとき、私は完全にコソコソしてました。「バレないか」と考え、ビクビクしていました。

あるいは、サテライトサイトを作ろうと思ったとき、そこに入れる記事が必要ですが、その調達方法を考えているとどんどん際どい発想へと流れていきました。

「外注すると金がかかる。何とか安く済ませられへんかな。せや、トップアフィリエイターのサテライトサイトをAhrefsで見つけ出して、そこにある記事をMSR(メインサイトリライター)でいじれば無限にタダで記事が手に入るやないか? ナイスアイデアやで! せやけど、これ著作権法的にどうなんや?」などなどと。

しかしそんなことを考えていると、いちいち「これはバレないかな」とか「これは違法だろうか」とか「これは道徳的にいいのか」と常に疑問にぶち当たり、結局、嫌になってしまいました。

ブラックSEOは、やりようによっては全然OKですが、ちょっとしたことでアウトな領域に踏み込んでしまいそうです。実際にはセーフだとしても、アウトかセーフかを気にするだけでしんどい。

というわけで、ブラックSEOは今ひとつ、取り組む気になれません。

まとめ

ビジネスに詐欺的手法はつきものです。一流企業だって大手メディアだって、ある種の嘘をついている。しかし、社会通念上許容されていれば、それはコピーライティングや宣伝と呼ばれる。許容されないと、嘘になる。

アフィリエイトはその仕組み上、嘘をつきやすい商売です。しかし、道徳に反することそれば稼いだときの喜びも毀損されるし、やがては大問題にもなりかねません。

有益な情報を、公明正大に提供し、関わる人みながWin-Winになるようなアフィリエイト活動をしていきたいものですね。